高齢者がいる家庭の防災|正直ここでつまずきやすいポイント

高齢者がいる家庭で、災害時の避難や薬、寒さ対策について家族が心配しながら話し合っている防災のイメージ 防災

防災の話になると、
「とりあえず避難所に行けばいいんでしょ?」
と思ってしまいがちです。

実際、そう考えている人は多いと思います。

でも、高齢者がいる家庭の場合、
その考え方だけでは、うまくいかない場面が意外と多いんですよね。

体力の問題、判断のスピード、持病の有無、
寒さや暑さへの弱さ……。

若い人と同じ前提で考えてしまうと、
「いざという時」に、どうしても無理が出てしまいます。

この記事では、高齢者がいる家庭だからこそ気をつけたい防災の考え方を、
できるだけ現実目線で、
そして、なるべく難しくならないように整理していきます。

防災全体の考え方については、
防災しなきゃと思ってるけど、何もできてない人へ
でも触れています。


なぜ高齢者がいると防災は難しく感じるのか

防災が難しく感じる理由は、実はとてもシンプルです。

  • 動くのに時間がかかる
  • とっさの判断が難しい
  • 環境の変化が体に負担になる

たとえば、こんな場面を想像してみてください。

  • 夜中に急に起こされる
  • 慣れない場所に長時間いる
  • トイレや寝床がいつもと違う

こうしたことは、
高齢者にとっては思っている以上に大きなストレスになります。

だからこそ、防災では
「避難する前提」だけで考えない
という視点が、とても大切になってきます。

内閣府の防災情報でも、
高齢者など要配慮者への事前の備えが重要だと繰り返し示されています。
(参考:内閣府|要配慮者の防災対策


「とにかく避難」だけが正解ではない

もちろん、命の危険がある場合は、迷わず避難が最優先です。

ただし、高齢者がいる家庭では、
避難そのものが負担になるケースもあります。

  • 避難所まで歩いて行けるか
  • 寒さや暑さに耐えられるか
  • トイレや寝る環境は大丈夫か

こうした点は、
できれば事前に一度、考えておきたいところです。

そのため、防災では


「避難する場合」
「自宅でしばらく過ごす場合」

この2パターンを想定しておくと、
気持ちの余裕が、かなり変わってきます。

判断に迷う場面については、
避難所に行く?自宅に残る?迷ったときの判断基準
も参考になります。


高齢者がいる家庭で特に意識したいポイント

① すぐ動けない前提で考える

「急げば間に合う」という前提は、
できるだけ外して考えたほうが安心です。

靴を履くのに時間がかかる。
階段の上り下りが大変。
夜中は特に動きにくい。

そう考えると、

  • 寝室の近くに懐中電灯を置く
  • 通路に物を置かない
  • すぐ持ち出せる物を一か所にまとめる

こうした一見地味な対策が、
いざという時に、意外と大きな差になります。

② 薬と医療情報は最優先

高齢者の防災で、
物よりも優先したいのがです。

最低でも、

  • 常備薬
  • 処方薬
  • 服用時間や量が分かるメモ

このあたりは、早めにまとめておきたいところです。

可能であれば、

  • かかりつけ病院
  • 持病の内容
  • 緊急連絡先

を紙に書いて、
財布や非常袋に入れておくと、かなり安心感があります。

正直なところ、
「全部ちゃんと揃えなきゃ」と思うと、
それだけで防災がしんどくなる人も多いと思います。

なので、
最初は“頼れるものを一つ決めておく”
くらいの感覚でも十分です。

最近は、高齢者向けの防災用品をまとめて用意できるサービスもあって、
「何を揃えればいいか分からない」という人には、
こういう形も一つの選択肢だなと感じます。

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高齢者向け防災セット

無理に全部自分で揃えようとしなくていい、
という選択肢があるだけでも、
気持ちはかなり楽になります。

非常用持ち出し袋の考え方については、
非常用持ち出し袋の中身チェックリスト
でも触れています。

③ 寒さ・暑さを甘く見ない

高齢者は、体温調整があまり得意ではありません。

停電で暖房や冷房が使えなくなると、
思っている以上に体に負担がかかります。

地域にもよりますが、

  • 毛布
  • 上着
  • カイロ
  • うちわ・冷却グッズ

こうしたものは、
「非常用」と分けて考えるよりも、
普段から使える生活用品として備えておくと使いやすいです。

停電時の備えについては、
防災グッズは何を揃える?最低限これだけあればOK
とあわせて考えるとイメージしやすいと思います。


家族で決めておきたい最低限のルール

防災で意外と大事なのが、
家族間の役割分担です。

難しく考えなくていいので、

  • 誰が迎えに行くか
  • 連絡が取れなかったらどうするか
  • どこで合流するか

この3つだけでも、
一度話しておくだけで、安心感が変わります。

「その時に考えよう」は、
たいてい、その時にうまく考えられません。


完璧な防災じゃなくていい

高齢者がいると、

「ちゃんと備えなきゃ」
「失敗できない」

と、どうしても気持ちが重くなりがちです。

でも、防災は完璧じゃなくて大丈夫です。

少しでも、

  • 動きやすくする
  • 不安を減らす
  • 困るポイントを減らす

それができれば、防災としては十分意味があります。


まとめ|高齢者の防災は「無理をさせない」がいちばん

高齢者がいる家庭の防災では、

  • すぐ動けない
  • 環境の変化に弱い
  • 薬や体調が最優先

この前提を、忘れないことが大切です。

「避難するかどうか」だけでなく、
「どうやって安全に過ごすか」まで考えておくと、
防災はぐっと現実的になります。

できるところから、少しずつ。
それで十分です。

高齢者向け以外の防災記事も、
防災シリーズまとめ
に一覧でまとめています。

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