災害のことを考え始めると、最後にぶつかるのって結局ここなんですよね。
「電話がつながらない」
「LINEが送れない」
想像しただけで、心がザワっとします。
しかもこういう時に限って、頭の中で勝手に最悪のストーリーが育ち始める。
でも、まず最初に伝えたいのはこれです。
“連絡が取れない=何かあった” と決めつけなくて大丈夫です。
この記事では、災害時に家族と連絡が取れない場面でどう考えればいいか、そして今のうちにできる準備を、できるだけ分かりやすく整理します。
防災全体の入り口がまだ曖昧な人は、先にこちらもどうぞ:
防災って何から始めればいい?正直よくわからない人向けの始め方
まず知っておきたい大前提|「つながらない」はよく起きる
災害直後に連絡が取れなくなるのは、珍しいことではありません。
- 回線が混雑している(みんな一斉に連絡する)
- 基地局や設備が止まる/電源が落ちる
- 一時的に電波が不安定になる
なので、まずは深呼吸して、
「今つながらないのは仕様かもしれない」
この前提を置いてください。
ここができるだけで、不安の波に飲まれにくくなります。
電話は「かけ続けない」ほうがうまくいく
災害時は電話が集中して、発信制限がかかることがあります。
この状態で「何十回もかける」は、気持ちは分かるけど、現実にはつながりにくいことが多いです。
おすすめはシンプルで、こうです。
- 電話は“時間を決めて”かける(例:00分と30分だけ)
- かける相手を分散する(全員が同じ人に集中しない)
- 短い通話で切る(状況確認だけ)
「ずっとかけ続けない」って、実は家族のためにもなります。
回線が空いた瞬間に通る可能性が上がるし、スマホの電池も守れます。
LINEやSNSは“短文テンプレ”が最強
電話が厳しい時でも、LINE・メール・SNSのDMが通ることがあります。
ただしここで大事なのは、気持ちを全部書かないことです(後でいい)。
災害時に強いのは、こういう短文です。
送る文のテンプレ(コピペ用)
- 「無事。今は(自宅/外出先)にいる。返信できたら返す」
- 「けがなし。電池節約するので、連絡は○時に確認する」
- 「移動できない。安全な場所にいる。状況落ち着いたら連絡する」
長文は送信に失敗しやすいし、読む側もつらいです。
“要点だけ・短く・同じ型”が一番伝わります。
「171」と「web171」は、名前だけじゃなく“一度触る”が大事
ここ、ほんとにもったいないポイントなんですが、
存在は知ってるのに、使ったことがない人が多いです。
災害時の安否確認には、次の仕組みがあります。
- 災害用伝言ダイヤル(171):音声ガイダンスに従って録音・再生する
- 災害用伝言板(web171):Web上で伝言を登録・確認する
使い方は公式が一番わかりやすいです。ここは外部リンクで確認できます:
- NTT東日本|災害用伝言ダイヤル(171)の利用方法
- NTT西日本|災害用伝言ダイヤル(171)の利用方法
- 映像で見る「171」「web171」の使い方(NTT東日本)
- web171|登録・確認の手順(NTT西日本)
ポイントはこれです。
「家族で“どの電話番号に伝言を残すか”を先に決めておく」
ここが決まってないと、いざという時に全員が迷子になります。
携帯会社の「災害用伝言板」も知っておくと心がラク
携帯各社にも「災害用伝言板」系の仕組みがあります。
全部を覚える必要はありません。
ただ、“自分の回線にそういうページがある”と知ってるだけで違います。
「電話がダメなら、171/web171/伝言板/短文LINE」
この逃げ道が複数あるだけで、不安はかなり下がります。
家族で決めておくと強い“3つのルール”
防災って、道具を揃えるより先に、
家族のルールが決まってるかのほうが効いてきます。
難しくしなくていいので、まずはこの3つだけ。
ルール①:連絡が取れない時は「○時間は心配しすぎない」
例えば「最初の2〜3時間は混雑前提」みたいに、
“焦りすぎない基準”を共有しておくだけで、精神的にかなり助かります。
ルール②:安否確認は「この順番」
- ①短文LINE(送れたらラッキー)
- ②時間を決めて電話(00分/30分だけ)
- ③171・web171に切り替え
順番があると、行動がブレません。
ルール③:集合の“候補”を2つ持つ(1つじゃ足りない)
1つだけだと、そこが使えない時に詰みます。
「ここが無理なら次はここ」くらいでOKです。
避難の考え方はこの記事とも相性がいいです:
避難所に行く?自宅に残る?迷ったときの判断目安
今のうちにできる準備|“やること少なめ”で効くやつ
ここからは、実際に「今日できること」だけまとめます。
全部やらなくて大丈夫。できる順でいいです。
① 連絡先を“紙”にも書く(地味だけど強い)
スマホが壊れたり、充電が切れたり、ロック解除できないだけで詰みます。
紙に書いて、財布や手帳に入れておくだけで保険になります。
- 家族の電話番号
- 緊急時に頼れる人(近い人)
- 持病がある人は医療情報のメモ
高齢者がいる家庭の“つまずきどころ”は、ここでも関係してきます:
高齢者がいる家庭の防災、正直ここが一番つまずくところ
② バッテリーは「普段から減らさない」仕組みにする
災害時だけ頑張るより、普段から“残る状態”にしておく方がラクです。
- 寝る前に充電する(当たり前だけど一番効く)
- 外出前に残量を見る癖をつける
- モバイルバッテリーは「どこにあるか」を固定する
③ 3日分の備えがあると「連絡が取れない時間」に耐えられる
連絡が取れないと不安が増えるのは、
たぶん「今困ったらどうしよう」がセットで来るからです。
最低限の備えが家にあると、気持ちが落ち着きます。
水と非常食の現実ラインはここで整理しています:
非常食と水、結局どれくらい?「まず3日分」で迷いが消える備え方
停電・断水のときの過ごし方も、連絡不安とセットで読みやすいです:
停電・断水したらどう過ごす?自宅で無理せず乗り切る考え方
④ 一人暮らしの人は「連絡の相手を1人決める」が最優先
一人暮らしの場合は、連絡が取れない問題がさらに重くなります。
「誰に頼るか」を先に決めておくと、気持ちが全然違います。
一人暮らしの高齢者、防災ってどこまでやればいい?
できれば年に1回だけ|“連絡の練習日”を作る
ここまで読んで、「なるほど…」で終わると、次の災害でまた焦ります。
なので提案はひとつだけ。
年に1回だけ、家族で“連絡の練習”をする
やることは簡単です。
- 短文テンプレを送ってみる
- 171/web171のページを一度開いてみる
- 集合候補を2つ確認する
「一度触ったことがある」だけで、いざという時の落ち着き方が変わります。
まとめ|連絡手段は“複数ある”だけで、ちゃんと強い
災害時の連絡で大事なのは、気合でも根性でもなくて、
- 一つに頼らない
- 短文で伝える
- 家族ルールを先に決めておく
この3つです。
全部を完璧にやらなくていい。
でも、「こういう逃げ道がある」と知ってるだけで、心の揺れが小さくなります。
できるところから、少しずつ。
それで十分です。


コメント